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凡人の紆余曲折な投資体験談

持っていた株が成長鈍化で大暴落

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こんにちは。当ブログ管理人のエイキチです。2022年後半から2023年の夏の終わりことまで、「マイクロアド(9553)」で何度か売買をしたことがあります。今回の記事は、その時の体験談です。

雑誌で見つけたIPO銘柄

私が株式投資を開始したのは、2022年の11月後半頃です。

当時、私は小型成長株に興味を持っていました。どのような銘柄を小型成長株と呼ぶのか、その人の考え方次第ですが、大抵、共通するのは以下のような観点です。

  • 時価総額が低い(例えば、500億円以下など)
  • 売上や営業利益が増加している(例えば、前年同期比10パーセントなど)

東証のグロース市場という区分では、このような銘柄が見つかることがあります。

私が証券口座を開設したのが、2022年の11月後半頃です。当時、私が注目していたのは、直近の新規上場企業です。上場してからあまり年数がたっていないものを、IPO銘柄と呼ばれることがあります。

投資雑誌に「ダイヤモンドZAi」という雑誌があります。証券口座を開設したころに発売された「ダイヤモンドZAi」に、いくつかのIPO銘柄の紹介記事がありました。

IPO銘柄の紹介記事で、特に興味が湧いたのは、「マイクロアド(9553)」の記事でした。私の記憶では以下のようなことを紹介してました。

  • ネットの広告プラットフォームを扱う
  • デジタルサイネージも扱う

デジタルサイネージはディスプレイやタブレットなどで広告などを表示する仕組みです。ネットと現実世界のマーケティングの両方をあつかうような印象でした。ネット広告と現実世界の広告の購買データを使うのは、新しい事業のように思えました。

この記事でマイクロアドに興味を持ち、この会社に投資をしてみようと考えました。

マイクロアドは2022/06/29に東証グロース市場に上場した企業です。当時の株価を調べてみると、初値は1290円だったようです。

なお、この会社は株式分割を1回、以下のように実施しています。

株式分割基準日 分割比率
2023年9月30日 1株につき3株

今回の記事では、上記の分割日の前の話を書いています。株価は分割前のものを記載しています。

マイクロアド(9553)の株価が少しずつ上昇

最初にマイクロアドの株を買ったときは、売買の練習のつもりで100株、200株を買っては売るということを何度か実施しました。

証券会社の履歴によると、12月2日に100株買ったのが最初の取引です。

約定日 銘柄 銘柄コード 市場 約定数量 約定単価
12月2日 マイクロアド 9553 東証 100 1350

その後、この会社の株を売ったり買ったりして、この月では、以下のように売却益を得ました。

約定日 数量 売却/決済額 単価 平均取得価額 実現損益
12月 9日 200 293000 1465 1384 16200
12月16日 100 179000 1790 1435 35500
12月22日 100 177888 1781 1664 11488
12月22日 500 867474 1737 1664 35474

今になって思い返すと、私がこの会社に投資を始めた時期は、ちょうど株価が下がりきったあとのようでした。

以下は2022年12月の日足チャートです。

2022年12月の日足チャート

上図のように、ある程度の幅で株価が上がったり下がったりしています。私は、この株価の上下にうまく売買を合わせることができ、売買を何度か実施して、利益を得ることができました。

なお、最初は証券口座に20万円ほど入金しただけでした。しかし、株の売買で利益が得られたため、調子に乗って、入金をちょっとずつしていました。改めて調べた結果、その月に合計で約180万円を入金していました。その半分くらいを目安に、マイクロアドに投資をしていました。

決算で株価が上昇する

2023年になっても、この銘柄の売買を何回か実施しました。

この年は旧制度の「つみたてNISA口座」を「一般NISA口座」に切り替えていました。1月に「一般NISA口座」で、この銘柄を200株買いました。

特定口座でも数百株を持っていたと思います。

2023年02月14日に「23年9月期第1四半期(10-12月)」の決算が発表されました。

当時の私は決算を楽観的にとらえていました。成長企業だから、決算も良いと思っていました。結局、持っている株をそのままにして、決算日に全ての株を持ち越しました。

幸運なことに、上記の決算内容にネガティブ要素はなかったようです。株探というサイトの決算ニュースによると、「通期計画に対する進捗率は40.4%」とありました。

「2022年9月期 決算説明資料」のPDFの「2023年9月期 業績予想」では、2023年9月期業績予想の経常利益は775百万円とあります。

2023年9月期第1四半期の経常利益は313百万円なので、進捗率は以下の計算で求まります。

  • 313 / 775 = 0.4038

この進捗率の数字に良い印象を持つ投資家が多かったようです。この決算日の翌日からも株価は上昇しました。

以下は2023年2月の日足チャートです。

2023年2月の日足チャート

決算日2月14日の翌日から株価が上昇しています。

履歴を調べると、2月の終わりまでに何度か売買を繰り返しました。2月の終わりころは、以下のように合計600株を持っている状態でした。

銘柄 銘柄コード 市場 預り 数量 約定単価
マイクロアド 9553 東証 旧NISA 200 1500
マイクロアド 9553 東証 特定 400 1536.67

この株価の上昇を見て、『ずっと持ってたら、すごい含み益になるのかもしれない』と思い、3月からはしばらく売買はしませんでした。

決算で株価が反落する

次の決算日は2023年08月09日でした。私は当時、『この株はずっと株価が上昇するのかもしれない』と楽観的に考えてました。

この日も、上記の600株を持ち越しました。

株探というサイトに決算ニュースが載りました。その題目は、「マイクロアド、10-6月期(3Q累計)経常は53%増益で着地も4-6月期(3Q)経常は42%減益(訂正)」でした。

この題目が示すように、減益の項目があったためか、翌日から株価は下落しました。今回の決算内容は前回よりもマイナス印象が強かったようです。成長鈍化と判断した投資家が多かったのだと思います。

以下は2023年8月の日足チャートです。

2023年8月の日足チャートです。

決算日の翌日から、ストップ安が数回続いています。

売買履歴によると、私は以下のように、決算日の数日後に合計300株、翌月に合計200株売っています。

約定日 市場 取引 預り 約定数量 約定単価
8月14日 PTS(J) 株式現物売 特定 200 3700
8月14日 PTS(J) 株式現物売 特定 100 3701
9月5日 東証 株式現物売 旧NISA 200 2794

記憶はあいまいですが、決算日の翌日からザラ場でもPTSでも売ることができませんでした。

そのため、株価が決算日前の半分くらいになってから8月14日に、やっと売ることができたという状態でした。

上記履歴によると、旧NISA口座の200株も翌月には売っています。下がり続ける株価を見て、諦める決心がついたのが9月5日だったようです。

結局、特定口座に100株残し、何度か売買を繰り返したのですが、2023年の後半には全ての保有株を売りました。

安易な決算日跨ぎは怖い

私が後悔している点は、「決算日に全ての保有株を持ち越した」ことです。例えば、決算日の数日前に持ち株の半分を売っていれば、もう少し利益があったのかもしれないと後悔しています。

保有株を決算日に持ち越すことは、決算跨ぎと呼ばれています。小型成長株の場合、決算跨ぎすると、翌日の値動きの影響が大きすぎると感じました。私は今回の件で、小型成長株では、安易な決算跨ぎはリスク大と判断しました。

これからはグロース市場の銘柄の株を買った場合は、決算日には注意しようと思います。その銘柄の持ち株全部を持ち越すことはしない予定です。

以上、参考になれば幸いです。なお、投資は自己責任です。